院長コラム

神奈川県における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の現状(2020.4月9日現在)

1.日本における感染対策

日本の感染拡大の防止に向けた日本の基本戦略(3本柱)

  1. 感染集団(クラスター)の早期発見・早期対応
  2. 患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保
  3. 市民の行動変容

アメリカ合衆国のように感染拡大が日本より急速に進んでしまった国では、感染拡大を抑えることができず、人々の行動を大幅に制限する都市のロックダウン(都市封鎖)、外出禁止など、人々の行動を大幅に制限する戦略をとらざるを得なくなっています。

アメリカがどうしてここまで感染拡大してしまったかは別に論じる必要があります(医療保険制度や生活習慣、貧困格差等)が、我が国の現在の状態は、現状、東京・大阪など大都市においてじわじわと感染者が増加しており、しかも感染経路の終えない患者が増加しています。目に見えないクラスターが存在しているということであり、感染爆発がいつ起こってもおかしくない状態であると考えられています。個人的には無症状の感染陽性者は少なからず多数存在しており、感染者数の発表には懐疑的にならざるを得ません。

先日、非常事態宣言が出されることになりましたが、今後、新たな強力な都市封鎖も必要となるかもしれません。

2.感染拡大が続く東京都の隣接県として考えられる展開

東京において、見えないクラスター、感染経路の終えない患者が増加し、感染爆発が起こってしまうと、東京の隣接県である神奈川県、千葉県、埼玉県などは人の往来も多く、中国の武漢のような都市の完全な都市封鎖をしない限り感染者の急増は避けられそうもありません。神奈川県はダイヤモンドプリンセス号の経験がありますが、あの船が小さな地球と考えて良いと思います。つまり、あの船と同じ状況が今後起きるのではないか、と言うことです。

3.神奈川県内の医療体制をどうするべきか

新型コロナウイルス感染症の全体像として、罹った方の80%は軽い風邪のように軽症もしくは無症状でありますが20%の方は重症化します。そして不幸にして数%の方が亡くなります。高齢者や基礎疾患をもっている方、免疫の低下した方では死亡率は高くなります。医療崩壊が起こった場合も死亡率はとても高くなります。この感染症が発生した当初から述べている通り、医療崩壊をなんとしても阻止しなければなりません。

東京・神奈川県も重症者に使用する人工呼吸器の台数には限りがあるばかりでなく、それを操作する臨床工学士の数にも限りがあります。さらに、重症者を受け入れるベッド数、医療従事者にも限りがあり県域を越えた連携が必要となってくる場合も考えられます。

日本呼吸療法医学会の緊急調査によりますと、人工呼吸器13437台、ECMO1255 台であり、神奈川県内は、人工呼吸器1500台、このうち700台がすでに稼働中であり、800台がいつでも稼働できるようになっています。ECMO は110台すでに稼働中で、50台はいつでも稼働できるようになっています。

シミュレーション上、感染症慢延期に何も公衆衛生上の対策がとられなかった場合、外来1日30000人、入院14000人、重傷者500人になると見積もられています。そのような予測が見込まれる中、感染拡大を見据えて医療体制「神奈川モデル」が神奈川県より発表されました。

4.神奈川県医師会が考える医療モデル(ハイブリット型神奈川モデル)とは

感染症慢延期における医療提供体制の特徴としては、重傷者対策が中心となってきます。慢延期になると、神奈川モデルでは PCR 検査が陽性でも、軽症例は自宅待機もしくは借り上げたホテル等の宿泊施設などに収容し、モニタリングします。訪問診療や救急搬送も行う必要があると思いますが、東京・神奈川などは、JMAT(日本医師会災害医療チーム) の出動が要請されています。入院医療体制は、予防衣や消毒薬の不足、効率的に病棟や医療機器を使う為、多くの医療機関が診療する資源分散型より、機能分化させ、新型コロナウイルス感染症患者を集中して治療する資源集中型の体制が推奨されます。

具体的には、病院は従来の脳卒中や心筋梗塞、がんなどの疾患を診る医療機関と新型コロナウイルス感染症患者を診る医療機関に分けます。新型コロナウイルス感染症患者を診るためには、個室対応やゾーニングの為のスペース、感染予防のため充分な量の PPE(個人用防護具:personal protective eqipment・予防衣やマスク、フェイスシールド)、また多くのスタッフを必要とします。まずハイブリット型神奈川モデルでは、酸素投与が必要な中等症患者は拠点化した重点医療機関へ収容します。病状が悪化した場合、人工呼吸気器や ECMO 等が必要な場合は高度医療機関へ搬送します。神奈川県内のECMO の台数に限りがあるため隣接する東京都や他県と連携する必要があります。

と、体制側の話になりましたが結局、最も大事なのは我々医療側も含めた市民の行動変容です。3つの“密"がそろう場所を避けること。

(1)換気の悪い“密"閉空間
(2)多数が集まる“密"集場所
(3)間近で会話や発声をする“密"接場面。

新型コロナウイルス感染症の80%は、風邪のような軽い症状のまま⾃然に治ってしまいます(初期は風邪との鑑別はほぼ不可能)。⼀⽅で、感冒症状がある時に外出したり、あわてて医療機関を受診すると、外出先や待合室で感染を広めたり、罹患するおそれがあります。そのため、風邪のような症状が出ても、あわてて受診せず、数日間は仕事や学校を休んで外出を避け、⾃宅療養することが大事です。

新型コロナウィルス感染症かどうかの検査は一般の診療所では行えません。
風邪症状時に診療所受診の際は、あらかじめお電話等で相談して頂くことも大事です。

 

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