院長コラム

食べて痩せるチョコレート?!

先日、「食べて痩せると言われるチョコレートがあるけどどうなの?」と質問がありました。
そんなチョコがあるとは知らなかったので調べてみました。
調べてみたら、写真の商品でした。商品名出すと広告になってしまうので名前は消しています。痩せる、のではなく脂肪や糖の吸収を抑えると書いてあります。

糖尿病自己血糖測定機に「リブレ」というのがあり、名前が似ているチョコです。

この商品ははチョコレート初の機能性表示食品ということです。
「脂肪と糖の吸収を抑えるチョコレート」と機能表示されています。
<機能性表示食品>とはなんでしょうか?
<機能性表示食品>とは、消費者庁に必要な書類を提出すれば審査はなく、国の基準値なども設定されていないので企業の責任において健康への働きを表示できる食品のことです。
表示の対象食品は、生鮮食品を含む全ての食品です。疾病の診断、治療、予防を目的にしたものではありません。

そもそもチョコレートって、なんでしょうか。製造工程を調べてみました。

要はチョコレート=カカオ豆+砂糖です。
ちなみに、先日、東京に行く機会があり大変美味しいチョコレート屋さん(http://legac-chocolatier.jp)がありました。
この商品の場合、原材料名の一つに難消化性デキストリンとあります。
難消化性デキストリン??

難消化性デキストリンとは、読んで字のごとく「消化しにくいデキストリン」というわけですが、どういうものでしょう?
トウモロコシのデンプンを焙焼し、アミラーゼ(食物として摂取したデンプンを消化する酵素)で加水分解します。その中の難消化性成分を取り出して調製した水溶性食物繊維が難消化性デキストリンです(小難しい)。  

日本人の食生活が欧米化し、食物繊維の役割が重視されるようになったため、不足しがちな食物繊維を補う目的で作られました。難消化性デキストリンは、低粘性・低甘味で溶けやすく、水に溶かした場合はほぼ透明、耐熱性・耐酸性に優れている食品素材のようです。いろいろな生理機能をたくさんもっているため、さまざまな食品に利用されています。

安全性はどうでしょうか。難消化性デキストリンについて、米国FDA(食品医薬品局)は、1日の摂取量の上限値を明確に定めていません。それは多く摂っても害にならないという、安全な食品素材であると認めています。また、消費者庁長官が許可する特定保健用食品(トクホ)の関与成分にもなっています。  

過去の安全性を調べたヒト試験では、難消化性デキストリンを1日3回毎食前に10gを16週間にわたり摂取した結果、血圧などの生理学的検査値は変化を認めず、またその他の臨床検査値、特に血清タンパク質およびCa(カルシウム)、Mg(マグネシウム)、Fe(鉄)などのミネラル濃度について、難消化性デキストリン摂取が原因となる変化は認められなかったと報告されています。さらに、試験期間中、下痢などの消化器症状をはじめ、とくに問題となる症状はみられず、安全であると報告されています。

難消化性デキストリンの働きとは?

特記すべき事項は主に3つと考えられます。

  1. 糖の吸収スピードを遅らせる(食後血糖の上昇抑制)
  2. 整腸作用
  3. 脂肪の吸収作用を遅らせる(食後血中中性脂肪の上昇抑制)

1.糖の吸収スピードを遅らせる(食後血糖の上昇抑制)

食事と一緒に難消化性デキストリンを摂取させたヒト試験では、でんぷんの消化過程で生成される麦芽糖の消化を抑制することで食後の血糖値の急激な上昇を抑えることが確認されています。日本内分泌学会雑誌、68,623-635(1992)、日本栄養・食糧学会誌、46,131-137(1993)、糖尿病、35,873-880(1992)、栄養学雑誌、53,361-368(1995) 日本食物繊維研究会誌、3,13-19(1999)

2.整腸作用

難消化性デキストリンは、腸内細菌叢を改善するなど、整腸作用と関わりのある生理作用があることもわかっています。難消化性デキストリン摂取により糞便量および排便回数が増加したことが、ヒト試験では報告されています。栄養学雑誌 51,31-37(1993)

3.脂肪の吸収スピードの遅らせる(食後血中中性脂肪の上昇抑制作用)

難消化性デキストリンを食事とともに摂取すると、食事に含まれる脂肪の吸収は遅延し、食後血中中性脂肪の上昇は緩やかになりました。薬理と治療 36,445-451(2008)

難消化性デキストリン含有チョコレート=チョコレート+水溶性食物繊維。 と言う認識で良いと思います。

では、食べて痩せるのでしょうか?
個人の見解を述べると、こういった商品を摂ることで摂取する脂質や糖質がゼロになるわけではない、むしろ普段お菓子を食べてない人が追加で摂ると商品に含有されている糖質と脂質を上乗せするだけと考えます。
この商品の場合、

糖質含有量:20.2g(スティックシュガー7本分相当)。
脂質含有量:17.7g

この量を「脂肪と糖の吸収を抑える」からといって完全にゼロにするわけではありません。結局、食物線維も摂れるけど余計な脂質と糖質も摂取していると言うこととなります。

こたえ:食べて痩せるわけではない。

ダイエット中にチョコを食べたくなったら他のチョコより良いのかもしれない、という立ち位置になるかと思います(甘味への誘惑に対する自己責任回避に使う)。
痩せるわけではありませんが、チョコレートを機能性表示食品とした画期的な商品であると思います。

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